Urban Innovation JAPAN


応募終了

神戸市 住宅都市局 計画部 公共交通課

地域統合バスロケの整備実証実験

採択企業
株式会社トラフィックブレイン

Point

解決したい課題

地域の足として欠かせない路線バスの維持が課題であるなど、これからの地域交通について考えていかなければならない。その一手として、まずはバスロケーション情報の統合・整備を進め、活用したい。

想定する実証実験

・地域の各バス会社のバスロケーション情報を統合する仕組みづくり
・簡単でわかりやすい情報提供サービスの試行実験

Story

集合写真

そういえば最近バス乗ったのっていつだっけ?

そんな方も多いのではないでしょうか?
実は、例えば市バスの乗車人数は減少が続いています。どれくらい減っているかというと・・・?

平成元年からの約25年で、約1億2,000万人→約7,000万人と約60%にまで減少しています。
また、神戸市内の人口についても平成24年から減少傾向となっています。平成22年時点で約154万人であり、人口に占める65歳以上の高齢者の割合は約23%となっています。さらに、高齢化が進む一方、生産年齢人口の減少が予想されています。

人口減少や少子高齢化がますます進行すれば、路線バス等の公共交通利用者数の減少を止めることは困難になっていきます。

総トリップエンド数(移動の数)の推移
平成24年度近畿圏総合都市交通体系調査業務報告書より

市バス乗車人数の推移
神戸市統計書より作成

神戸市の人口の推移
国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」(平成25年3月推計)より作成
※ H2〜H22の人口は国勢調査より作成

路線バスの維持が課題です

神戸市バスの路線別の収支状況は、平成27年度は黒字路線26路線に対し、赤字路線は56路線と全路線の約2/3ほどが赤字路線となっています。
路線バスを維持していくためには、より多くの方にご利用いただくことが求められます。
今後、路線バス利用者の減少が進むと、将来的なバスの運行維持が難しくなる状況が懸念されます。
これからも、地域の足として欠かせない路線バスを維持し、地域の生活を支えていくために、積極的に手を打たなければいけません。

市バス路線別収支状況
神戸市営交通事業経営計画2020より作成

私たちは、その名も「公共交通課」!

神戸市でも、このような課題を踏まえ、公共交通・地域交通ネットワークを一体的に検討してきました。

その大きな重責を担っているのが、私たち「公共交通課」です。

まだまだ道半ばですが、一つの成果として、公共交通の維持・充実等を目的として、平成29年3月に「神戸市地域公共交通網形成計画」を策定しました。

この中で、神戸市内の公共交通ネットワークの将来像を示しており、鉄道が基幹、バスが補完(フィーダー)する役割を担うことを基本とし、さらに、地域に密着した公共交通として、バスやタクシーによる地域コミュニティ交通の充実を図ることとしています。

路線バスは、基幹公共交通ネットワークを補完する役割や、地域の日常生活を支えるきめ細かな公共交通ネットワークとしての役割を担う重要な存在です。

また、これまでも、公共交通の維持・充実や利便性向上に向けた様々な施策を実施してきました。
例えば、地域の生活の足を確保するためのコミュニティバスや乗合タクシーなど、地域の実情に応じた多様な交通手段の導入を進めています。垂水区塩屋地域では、平成29年4月より、市内で初めてのタクシーを活用した地域コミュニティ交通が運行を開始しています。


塩屋コミュニティバス「しおかぜ」

さらに、バス利用者の移動、乗り継ぎの円滑化を図るため、市内の路線バスのバスマップすべてを1つにまとめた「KOBEバスマップ」を作成しています。
市内の公共交通を一体的に取り扱い検討できる、公共交通課の役割を活かした取り組みの1つです。

バスがどこを走っているかがわかる!でも…

また、さらなるバスの利便性向上に向け、バスの現在地や待ち時間情報を提供する、バスロケーションシステム(リアルタイムのバスの位置情報提供システム)の導入を進めてきました。

神戸市交通局でも、平成29年4月より、市バスのバスロケーションシステムのサービスを開始しており、民間のバス会社でも導入が進められています。

しかし、神戸市内の各バス会社で、アクセス方法や表示方法、データ形式が異なっているという状況が生じています。

もしデータを統合して情報提供することができれば、利用者の使いやすさ・わかりやすさの向上、さらには、広く普及している地図情報サービスや経路検索サービスで情報が見られるようになるなど、よりバスロケーションシステムの活用の幅が広がることが期待できます。

バスロケーションデータの持つ可能性を一緒に考えたい

現状バラバラのバスロケーションデータを統合することが出来れば、利便性の向上にとどまらず、発展的な分析への活用等の可能性が広がるのではないかと考えています。
例えば、他のデータと掛け合わせるなど、新しい公共交通の分析に役立てられるのではないか…
公共交通に関するデータの集約・活用が進むことで、最適な公共交通のあり方の議論・マネジメントにつなげられるのではないか…

路線バスをはじめとする公共交通を維持することは、地域の足を守り、生活の質やまちの活力を支えるための重大な課題です。

しかし、これからの公共交通について模索する中で、新しいシステムや様々なデータの活用について、私たち行政だけで検討を進めることは困難です。是非、柔軟な発想をお持ちのスタートアップのみなさんの力をお貸しください。

市として、市内を運行するバス会社等とデータ収集について意見交換する場をコーディネートするなど、協力・サポートします。

私たちと一緒に神戸市の公共交通の未来を考えてみませんか?

集合写真

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Vision

実現したい未来

市民にとって安心・便利な公共交通の一体的な検討と実現

得られるもの

・地域のバス会社とのネットワーク
・地域の公共交通ラウンドテーブルへの参加

Outline

背景 人口減少の進行などにより、バスの乗車人員が減少しており、路線バスの維持が課題。
公共交通の維持・充実に向けた様々な施策を実施している。
公共交通課は全体の公共交通ネットワークを一体的に検討する役割を担っている。
課題(詳細) バスの現在地や待ち時間情報を提供するバスロケーションシステムの導入が進んでいる。
しかし、神戸市内の各バス会社でアクセス方法や表示方法が異なっており、データ形式もバラバラである。
バラバラなデータを統合することで、発展的な情報提供や公共交通分析の可能性。
求める解決策 各社のデータを統合するシステムづくり。
付加的・発展的な要素 統合して情報提供することで、使いやすさ・分かりやすさが向上。
他のデータを掛け合わせるなど、新しい公共交通の分析への活用。
想定する実証実験内容 各社のバスロケーションシステムのデータを統一のデータ形式で統合する仕組みづくり。
簡単な操作で各社の情報が一括で見れるサービス開発。
求めるスタートアップ像 バスを中心とした神戸市内の地域公共交通について知識を有していること。
バスロケーションシステムデータを含めた、様々なデータを活用した発展的な取り組みについてご提案いただきたい。
スタートアップに求める条件 バス会社も含めた打合せが一定数必要と考えられるため、柔軟にスケジュールに対応していただけること。
提供可能なデータ・環境等 バスロケーションシステムのデータの共有等について、バス会社と意見交換の場をコーディネートできる。
プログラム終了後の本格導入 ニーズやコスト、管理体制等をふまえた上で実現可能性がある場合は継続的にシステム運用したい。

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