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神戸市 保健福祉局 高齢福祉部 国保年金医療課

毎月手作業で行っているレセプトチェックの自動化実証
(神戸市で250万件あるレセプト業務の効率化)

要点 Point

解決したい課題

毎月医療機関から送られてくる請求書の誤りをチェックするために、相当な人員をかけてマニュアルでの作業を行っている。作業の効率化を図りたい。

想定する実証実験

現行作業の分析と効率化のためのツールの試作。点検作業での試用とフィードバックを繰り返すことによるアジャイル開発

実現したい未来

医療費助成制度にかかる、事務処理を効率化したい。そして、こども達の輝く未来を守りたい。

得られるもの

・課題を抱える現場の職員と一緒になった協働作業
・全国の自治体が抱える課題を解決することによる横展開の可能性

物語 Story

集合写真

「えっこんなに医療費って安くなるんだ……」

「医は仁術なり」とはいっても、もちろんタダで病院にかかることができるわけではありません。通常、病院にかかった時の料金はどんな診療を受けるか、薬を処方してもらうか、などによって決まります。

では皆さんが負担される医療費はいったいどれくらいになるのでしょうか?

(お子様が1か月入院をした場合の実際の例)
入院にかかる費用:       653,790円
病気の経過管理・患者への指導料:23,250円
検査費用:           45,750円
レントゲン画像診断:      21,000円
投薬:             65,840円
注射:             5,060円
リハビリテーション:      113,250円
処置:             486,090円

総額1,414,030円!! お金

上記はあくまでも一例ではありますが、複数の治療を受ければ受けるほどその額は大きくなります。

もちろんその全額を支払う必要はありません。
上記のような場合、一般的な収入の方でご負担いただく金額は、およそ9万円前後になります。
100万円の医療費と比べるとかなり安くなっていますが、サラリーマンのおこづかいの平均額が4万円弱ということを考えると、なかなか家計的には厳しい話です……。

「神戸市にはこども医療費助成制度があります」

そんなお父さんに朗報です!!
神戸市では中学生以下のお子様がいらっしゃるすべての世帯に対して、お子様の医療費の助成をおこなっています。
入院については、無料!!通院でも、1ヶ月間に1つの病院で最大800円のみのご負担で、病院にかかることができるようになっています!!

子ども医療費補助のグラフ

「医療費助成の舞台裏」

さて、この医療費助成制度いったいどのように運用されているのでしょうか。普段は見えないその裏側をご説明しましょう…。

医療費助成の流れ

①医療費助成を受けている方には、神戸市から医療費受給者証をお渡ししています。
②市民の方が医療機関を訪れます。窓口で医療費受給者証を提示して、そこに記載している医療費を払っていただきます。
③医療機関では本来の医療費と患者さんから受け取った額を元に、請求書を作成します。
④医療機関はこれを審査機関へ送り、審査機関はこれをチェックします。
⑤審査機関がチェックした後の請求書が、神戸市へ送られます。神戸市ではさらにチェックを行ったうえ、支払の可否を決めています。

この病院からの請求(私たちはレセプトと呼んでいますが)ですが、1年間に何件送られてくるか知っていますか?

答えは……

なんと!! 約250万枚です!!

大量のキングファイル 平成30年2月分のキングファイルが山のようにあります…

1ヶ月の請求数でいうと、約20万枚の請求があるんです!!
神戸市のこども医療費助成制度は、平成24年度から順次制度を拡充しており、請求件数がこの4年間で大幅に増加しました。

こども医療費助成の増加のグラフ

さらに驚くべきことに、この請求のほとんどが紙で送られてくるのです!

毎月山のように送られてくるこのレセプト、もちろんすべてを人の手でチェックすることはできません。レセプトデータを機械で取り込んで、ある程度請求内容の誤りがあると思しきものに絞込みをかけます。そのうえで、人によるチェックを次の手順で行っています。

①機械処理の判定結果とレセプト原本の内容と突き合わせ、タイプミスがないかを確認します。
②タイプミスがない場合、請求書の誤っている内容が何か、神戸市の保有する受給者情報を1件ずつ確認したうえで、判断しています。

このように、チェック業務自体が非常にアナログな作業となっています。
この紙原本の確認、エラー内容の判定作業をなんとか減らしたいと考えています!!

「それでも子供たちの笑顔をまもりたい・・・・・・」

現在、日本では世界でも類を見ないほどのスピードで少子高齢化が進んでいます。
そのような時代の中、国だけでなく神戸市にとっても、こどもの存在は「たからもの」であり、輝くこどもたちの未来を創る必要があると考えています。

そのためにも、こども医療費助成制度をより広くの方にご利用いただき、今後も助成事業を安定して実施したいと思っています。そうすることで、「神戸で子育てをしたい」と思う人が増えていくのが私たちの願いです。

こどもの笑顔

「一緒に始めてみませんか?」

神戸市国保年金医療課ではこの課題にチームで取り組んでいます。この課題に対して、熱意を持って取り組むつもりです。この取り組みは、スタートアップと連携するという点において、全国でも初となる取り組みです。

また、そもそもこの問題は、神戸市に限った話ではないのです。

医療費助成制度は、神戸市だけでなく兵庫県内の市町村や、それ以外の全国の市町村でも実施されています。神戸市のお子様に「健康でいてほしい」「笑顔でいてほしい」。その思いから制度を拡充し、対象者が増加した神戸市だからこそ、この問題に突き当たったというだけなのです。

また、時流として、どこの自治体もこども医療費助成の拡充を行っています。これから先、日本中の自治体でレセプト問題が顕在化してくることが予想されます。

このプロジェクトに参加してくれる、革新的な発想をお持ちで、熱意のあるスタートアップ企業を私たちは求めています。

私たちと一緒にこどもたちの(ひいては家計の)明るい未来を一緒に作りませんか?私たちと一緒に、『こどもの健康・笑顔を守り隊』として活動しましょう!!

集合写真

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募集要項 Outline

背景 全国の地方自治体において、こどもの医療費助成事業の制度の拡充が進む中、神戸市においても、平成24年より順次制度を拡充しており、平成29年度においては、小学生~中学生までに設けられていた、医療費助成を受けるための条件である『所得制限』を撤廃し、中学3年生以下のすべてのお子様が医療費助成を受けられるようになった。
この結果、医療費助成の対象者は5年前よりも約9万人増加している。(平成24年:106,794人→平成30年:196,342人)
課題 【概要】
 医療費助成の対象者は交付された受給者証を医療機関の窓口で提示する事により、医療費の窓口負担が軽減される。医療機関は対象者が本来負担すべき医療費と実際に支払った医療費との差額を神戸市に請求をする。この請求内容が正しいかどうかを神戸市の職員(アルバイト含む)が審査し、請求額の支払の可否を決定している。
 前述の通り、対象者の増加に伴い、医療機関からの請求件数も増加している。(平成24年→平成28年で、60万件増加)

(請求・支払の流れ)
①医療機関が、請求書(レセプト。主に紙。)を作成。
②レセプトの第一次審査機関である、『兵庫県国民健康保険団体連合会(国保連)』に送付。
③『国保連』において、レセプトを一次審査。
④一次審査を通った請求書について、『国保連』がデータ化。(CSV)
⑤請求書の原本及びCSVデータが神戸市に送付される。
⑥CSVデータと神戸市の保有する医療費助成情報と突合わせる。
⑦突合せの結果、請求内容のエラー疑いとして判定されたものについて、神戸市の職員が請求書の原本・判定結果をもとに、医療機関に請求書を訂正依頼するかを判断する。
⑧訂正依頼するものについて、付箋を作成し、請求書の原本とともに『国保連』に送付。
⑨『国保連』が、付箋及び請求書のコピーを医療機関に送付。
⑩医療機関が訂正のうえ、再請求。(→①へ)

【原因】
 請求は紙によりなされており、アナログな処理を行っている。この処理フローについては、兵庫県下統一の取扱いとなっているため、神戸市が独自に解決できるような問題ではなく、根本的な解決方法が難しいところである。
求める解決策  請求・支払の流れにおける、⑦に係る解決策を求める。つまり、突合せの結果、エラー疑いとして判定されたものについて、職員の確認を行う前の段階で、エラーの件数の絞込みを図る。
 
 具体的には、④「国保連におけるレセプトのデータ化」の際に発生する、国保連での入力疑いについて、現状では職員の目視確認により見つけるしかないが、OCRを用い、その情報をさらに突き合わせることにより、レセプトの目視確認をなくす。
 また、エラー疑いのかかったものについて、AI等の技術を用いることにより、職員による判定を出来る限り減らす。
付加的・発展的な要素 ⑧「訂正依頼のための付箋の作成」について、エラー疑いの内容によっては、判断の余地もなく必ず訂正依頼を行うものがある。そういったものについて、付箋を自動作成するような仕組みづくり。
想定する実証実験内容 プロトタイピングと効果の検証。受給者の加入する健康保険によって、レセプトの取扱いが異なるが、加入数の最も多い社会保険の請求件数が多いため、優先的に進めたい。
求めるスタートアップ像 IT関係に強くて、柔軟な発想と鋭い視点を持っていること
スタートアップに求める条件 現地(国保年金医療課)に赴いての打ち合わせや作業が可能なこと
提供可能なデータ・環境等 ・受給者に関する情報
・支払に関する情報
・その他課題解決に必要なデータや調査資料
プログラム終了後の本格導入 30年度にUIKを通じてプロトタイピングを行い、31年度の導入を目指す。
ただし、実現できるサービス内容、規模感により、30年度に本格導入を行う可能性もある。

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